EU AI法改正、無許可AI生成性的画像を法的に禁止 — 画像生成モデル提供企業が迫られる同意確認義務
EU 議会と理事会が EU AI 法修正の暫定合意に達し、当事者の許可なく AI で性的画像を生成・配布することを欧州法として初めて明文禁止。画像生成モデルを提供する企業に同意確認フローまたは生成拒否機能の実装が求められる可能性がある。
EU 議会と理事会は 2026 年 5 月、EU AI 法(EU AI Act)の修正案に暫定合意した。中心となる新規定は「当事者の許可なく AI で性的画像を生成・配布することの明示的禁止」だ。合成ポルノ被害は Stable Diffusion や Flux などの高精度画像生成モデルの普及に伴い急増しており、欧州女性権利団体が長年求めてきた法的補強がついに実現する見通しとなった。AI モデルを提供する企業・開発者にとっては、コンプライアンス要件が具体化する重要な転換点となる。
要点
- EU 議会・理事会が AI 生成の無許可性的画像禁止を EU AI 法修正として暫定合意
- 既存の EU AI 法(2024 年成立)には合成メディア生成行為そのものを禁じる明文規定が欠如しており、今回の修正はそのギャップを埋める
- 違反した場合の罰則および AI プロバイダーへの義務内容は今後の細則で確定予定
- 画像生成モデル提供企業は「生成前の同意確認フロー」または「特定カテゴリの生成拒否機能」のいずれかの実装を求められる可能性
- 日本でも AI 規制法整備が 2026 年に進行中であり、EU の枠組みが参照モデルになる公算が高い
なぜ重要か
Stable Diffusion・Flux・DALL-E をはじめとする画像生成モデルは、実在人物の顔を学習した LoRA と組み合わせることで合成ポルノ制作を容易にした。欧州ではデジタルサービス法(DSA)が個人のデジタル権利を保護しているが、生成行為を直接禁じる規定がなかったため、被害救済は難航していた。今回の修正は画像生成モデルを提供する企業を規制の直接対象に置くことで、プラットフォームの配信規制に留まらない「源流での規制」を実現する。技術的実装は難易度が高く(プロンプト介入・事後検知・学習データ除外のどれを選ぶか)、業界全体に新たなコンプライアンス設計を迫る。
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👉 EU AI法改正、無許可AI生成性的画像を法的に禁止 | note
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参考
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